破水は突然に…31週4日に前期破水で息子を帝王切開で出産しました①


前期破水

まだまだ先のことだと思っていたが先日、息子が生まれました。
突然のことだったので妊娠後期のブログも書き途中の中出産レポートを綴りたいと思います。
とてつもなく長いですが読んでもらえると嬉しいです。

トイレで確認すると水っぽい…破水?

2019がはじまり早二2ヶ月。それは暖かい立春の日2月4日月曜日だった。
体調はいつも通り、何気ないいつもの月曜が始まり夫も打ち合わせが続き朝から夜までいない日だった。

いつも通りにいってらっしゃいをして家事やら犬と戯れ、天気がいいので散歩がてらランチを駅のケンタッキーで済ませ夕ご飯の買い物、本屋などプラプラして帰宅。

それは帰宅してすぐの事だった。

14時から15時前後。

ジョロってお股から何か出る。
ん?おりものにしては水っぽいな。

トイレで確認。
確かに水っぽい。
破水すると臭うっていうから嗅いでみる。
無臭。

様子を見てみる。
一応横になってみる。
お腹の張りはなくていつもと変わらない。

眠くなってうたた寝してしまう。
ジャッッ!!って感触で目を覚ます。

ん?これは出血?何?
すぐさまトイレへ駆け込み確認すると、おりものシートの半分を無色の水分が面積を占めす。
さっきよりも水っぽさが多い。

え?まさか破水とかじゃないよな。
検索魔になる。

 
破水 症状 31w…
破水 臭い 31週…


どれも臨月の破水の内容ばかりで31週あたりの早産の情報が出てこない。
時間は16時前くらいだろうか。

病院に連絡しようか迷って検索しながらトイレにかけこみ再度確認すると
おりものシートはもう全面積びちゃびちゃになっていた。

これはおりものじゃない。
破水だ。
病院へ連絡確定。

そしてその瞬間じゃーって大量に生暖かい水分が漏れだす。
素早く夜用ナプキンを充ててトイレを出る。

パンツを変えてナプキンを張り替える。

やばい、どうしよう。
だんだんと震えてきてしまいまずは病院に連絡をしないとと思うけど
スマホ画面の電話マークが押せない。

完全にパニック状態。
指が動かない、頭が働かない。
深呼吸を促して落ち着けと自分に言い聞かせる。

落ち着けと何度も言い聞かせ、大丈夫と言い聞かせ病院の代表番号に連絡。

破水した事を伝え産科に回してもらう。
産科医に破水した事を伝え始める共に張りが始まる。
お腹も若干痛くなる。

全てを伝えるとタクシーか救急車呼んで病院へ来てくださいと言われる。
自宅から40分くらいはかかる胸を伝え電話を切る。

破水したのはおそらく16時半から17時。

タクシーを呼んだらこの時間帯ラッシュとみて病院に冷静に救急車を呼んでいいかと尋ねたら良いですと返ってきたので前回のことも踏まえて不安になり赤子の命を考えて救急車を呼んだ。
破水ごときと思われるかもしれないが、私からしたら赤子の命は何が何でも守りたいのでそこは救急車を選んだ。

119にかける。
火事か救急か問われ救急で破水した事を告げる。

スピーカー機能でそのまま夫にラインで「破水してしまい救急車で病院に向かいます」と伝える。

いつもは即既読になるも既読に時間がかかった。
打ち合わせ中なのだろう。




慶應義塾大学病院へ救急搬送

救急車のおじさんに事の事情を説明する。
時系列で過去の二人の事も話す。
病院には連絡済み。

今回は陣発ではなく破水から起こった事。
お腹はだんだん張ってきた。そして前駆陣痛のような痛み。

今は一人か、夫に連絡してるか、親には連絡しているかを聞かれる。
親にはもちろん連絡はしてないししないつもりだ。
こんな事態を知ったら直ちに駆けつけて大パニックを引き起こし私の破水どころじゃなくて本人がぶっ倒れて別の急患扱いになるだろう。

夫には連絡済みだがラインが既読にならない事を伝える。
母子手帳、診察券、保険証を持って落ち着いて待機しててと言われる。

待機中夫から連絡が来る。
状況を伝え今から病院に向かう事を伝え夫も今から病院に向かうと。
連絡が取れて良かったがこれでこのような妊娠中の緊急事態は3回中3度目。

これで全ての妊娠期に夫は緊急の連絡で呼び出される。
毎回心臓に悪い事をしている。

時間として5分から10分位で救急車は来た。
入院セットを用意してたけどものが多すぎてさすがにキャリーケースを救急車に乗せるのはどうかと思って後から夫に持ってきてもらう事にしてベッドに一式を置いておいた。入院セットを早めに用意しておいてよかった。
出産の為の必要に決められたものが多すぎるので旅行時にも使えるトラベルポーチのセット買いをした。
これはとても重宝した。

パジャマも指定されてるので前びらきの裾が長めのワンピース風のパジャマを2点購入。
点滴を打つので袖は広めのものの方がいいし裾が長めのものを選ぶと良い。これは購入しておいてよかった。
なぜなら入院中に産後の傷跡、悪露の状態を頻繁に確認しにくるので下を履かずにボタンを外す、もしくはめくる状態にすぐできるから。
下のパンツを履いてると脱いだり履いたりめんどくさい。
何より傷跡に引っかかるととてつもなく痛い。
下のパジャマはほぼ使わなかったが普段の部屋着に使える。
パジャマ自体も部屋着としてもちょっとした外にでるにもカジュアルにみえるので退院後も使える。
帝王切開でも経膣分娩でも下半身は死んでるので入院中出産した人ほとんど下は履いておらず上のみワンピース風の着用者が多かった。
なので長めのワンピース風を持っていくのをおすすめする。

家の最終確認をして入院道具の確認をしてあとは救急車を待つだけだがリビングから首を傾げてる愛犬。

ただ事では無い雰囲気を出しすぎてしまい犬も心配そうに見てるが完全に余裕が無い。
本当に申し訳ないがハグすらできなかった。

その間も、羊水はどんどん出てくる。

気持ち的に5分くらいの感覚でいたけど実際何分で到着したかはわからない。

ようやく救急車が到着して私からドアを開け戸締りをしてストレッチャーに横になり救急車の中で待機。
救急隊員が病院に連絡をして今から向かうことを話していた。

ここから約40分くらいかけて病院に向かう。
車もラッシュ時間なのだろう。掻き分けながら進んでる感じがした。
到着までとても長く感じたし救急車って結構揺れる。
ストレッチャーに固定されてないから落ちんじゃないかとヒヤヒヤしたり。
お腹に力入るから固定して欲しかったけど妊婦はできないのかも。
長男時も固定されてなかった記憶が。

夫は後日談で先に病院に到着したものの私の名前を言ってもまだ連携できてなかったのか
そんな人いません扱いだったそう。
出待ちで途方に暮れていたのだろう。かわいそう。



MFICUへ搬送され、夫に会う

MFICU救急搬送
私が到着してエコー検査してベッドで待機してる間に夫に連絡してようやく病棟に入ることができた。
車椅子でMFICUに移動したら夫は待機していた。
このような状況になるのは3度目。

夫の強張った表情を見るや否やどういった表情をしたらいいのかわかないけど不安な感情はしまっておいた。
夫からどうなの?どういう状況なのか?と矢継ぎ早に聞かれるも私が聞きたいわ状態。
何だろう。夫からいつもこういう状況になると責められてるように感じる。テンパっているのだろう。
あちらも余裕がないから私に気に留めるようなフォローはない。
慣れてはいるがまたかよと思う。

NSTのモニターを付けられてしばし待機、夫なりに破水で検索して多分今日産むんじゃないかと予想する。

私は破水しても週数を保つためで入院して様子を見るんじゃないかと悠長な考えをしていた。
ただ張りは段々強くなってきて感覚も短くなってきた。

度々看護師が様子を見にくるがまだモニターは終わりそうにない。
40分くらいしたところだろうか、主治医の先生がきた。

「破水しちゃいました。」と私。

「そうみたいだね、張りとかあった?」と話が続く。
今日の行動を説明する。

「そっか、張ってなかったんだね。破水って何が原因かは特定しづらいんだよね。
ただこういう状況になると入院して薬で週数を引き延ばしてなるべくお腹の中で赤ちゃんを育てるんだけど、
あなたの場合筋腫をあれだけ取ってるからね。
あと陣痛もこの感覚で始まってきちゃったので留めておくには母体のリスクを考えて留めておくのはちょっと危険なので安全をとって今日やろうと思います。」

「子宮が破裂したら母体も子も危険だから今から準備するね。」

私「へ?今日産むんですか?」

「そう。今日出産ね。」

私「そうですか…。」
私の安直な呑気な考えはリスクだったようだ。
引き延ばせるかと思っていたので心の準備が出来ていないけどこれはもう産むしかないんだと脳に働きかける。

まさかの即日、帝王切開…

「そしたら今から準備するから待機しててね。そしてこれは同意書で説明が色々あって…」
帝王切開なので硬膜外麻酔の同意書、輸血するかもの同意書。
夫にサインしてもらって準備ができたらGO!みたいな状態の雰囲気になった。
その間夫と束の間の会話をする。
「ほらね今日産むって検索しても破水はその日に出産になることが多いみたいだよ」なんて言われて私の呑気さを否定される。
そんなこんなで夫婦にも今日産まれるという覚悟が段々出来てきた。
そうこうしてると助産師がきてあと5分で行きます。と遂に産み落とすのかとさらにドキドキ感が増してくる。
ここから術後まで一気にアドレナリンが放出される。

ベッドのまま移動しながら夫に見送られながら軽く手をタッチして行ってくるねとエレベーターに乗る。

オペ室に入るのはこれで2回目。
子宮筋腫の手術以来。
扉が開くと気温が低くて病棟とは別の雰囲気でいよいよ感が募る。

オペ室まで助産師の方が押してくれてオペ室に入るときはオペナースの方にバトンタッチされる。
オペナースの方ってどことなく冷たい雰囲気というか冷淡というかそっけないというかクールというか
オペに入るくらいだからそのくらいのメンタルじゃないとやってけないのかな。

手術部屋に入るとその中には助産師は入れない。
諸事情で入ろうとしたらオペナースが「この先は入らないでください。」って咎めててその場のナースカーストの雰囲気を感じた。
オペナースのが上とかないんだろうけど命を失う可能性のある手術もあるだろうから常にピリついてんのかなっていうのは想像できる。
でも怖い雰囲気を醸し出すんだけど患者には優しい。

オペ室に入り麻酔科医、小児科医が挨拶にくる。
名前を言われるが名前はいつも覚えられない。どちらも男性だった。

早速、麻酔の準備に取り掛かる。
横向きになり海老反りにお腹を抱え込むような体制。
私臨月じゃないからまだマシだと思うけどそれでも苦しかったから臨月を考えると結構きついと思う。

背骨の何かを数えてて針が入ってちくっとする時や管が入るときの変な違和感があることを
逐一説明される。
管が入る時に少し痛くてそれは我慢できる痛みだったけど痛いものは痛い。

麻酔をかけ始めてまた仰向けになり両手を広げて板に固定される。
結束バンドではないと思うが何かで動かないよう固定されてた。
麻酔が効いてるかの確認で冷たいものを上半身に充てられる。
その冷たさを基準に下半身のいたる部分にそれを試され冷たくないところは冷たくないと伝えたりこれで麻酔がかかってるのかを判断してる。

オペが始まる緊張感と麻酔がちゃんと効いてるのかの不安感で感情はカオス。

そして段々と体が震えだす。寒さ?怖さ?なに??
震えが止まりませんと伝えると、麻酔をかけたことによる血圧の低下らしいが私は寒気がした。
ひたすらブルブル震えが止まらないまま手術は始まったがこの震えで違うところ切られたらどうしようと
思ったくらい震えが止まらなかった。

そして上を見上げるとオペライトに自分の体が反映されてる。

これってもしかして手術見れるってことじゃん。
自分の腹切ってるところ見れちゃうじゃん!って地味に興奮した。

そして始まる開腹。震えは続く。変なところ切らないでと思いながら。切るわきゃないのに。
怖いもの見たさで見るも痛みがないので自分ごとのように感じず不思議な感覚だった。

最初ってあまり出血しないのね。
深く筋層、子宮を切ると出血が見える。ジュワジュワ〜って出血で溢れてそのたびにバキュームみたいので吸い込む。
改めて主治医の手際の良さに関心してしまう。
ただの外来のおっちゃんかと思ってたけど、内診は痛いけど、オペは上手だった。(何から目線)
ただのおっちゃんから頼もしい紳士になる。
専門用語がバンバン飛び交うけど何がなんだかわからないが見てるのは面白かった。

ただ痛みはないものの引っ張られたり押されたりっていう感覚はある。痛くないけど不思議な感覚。

予定日2ヶ月前、初めて息子の産声を聞く

ほんの数十分なのかあっという間に赤子の頭が見えた。黒いまん丸の頭だ。
頭が見えるまでは結構慎重に切り刻んでたような。

頭見えてそこから器具を離し助手にお腹をぐっと押され主治医が「はい、出るよー。」と言って赤子を取り出す。
押し出されたと同時に頭がボイーンと出てきて、主治医が取り出した瞬間に息子は大きな声をあげて泣いた。

オペライトから見えた瞬間泣いた瞬間私の涙腺は完全に崩壊した。
よく見る光景。産んだ瞬間に産声をあげる赤子を見て母は号泣。

何度も見てきた他人の出産シーン。
もらい泣きするシーン。

遂に自身が体験するなんて。
産声による喜びと安堵が合わさった涙。
体験できた。最初で最後かもしれない。
それはそれは幸せな瞬間だった。

 
赤子を取り出すまでほんの一瞬なんだろうけど、へその緒がクリンクリンにひも状になってて鉗子で挟んでチョッキンするのをみた。
お気に入りのアメリカンドラマ「グレイズアナトミー」でよく見るシーン。

泣いてる。
とてつもなくでかい声で。ってか声でかいって冷静に思った。うちの子声でかい。でも超元気じゃんって。
可愛い声で一所懸命に。
必死に泣いてる。

生きてる。生きて生まれてきてくれた。

 
泣いた。
産声を聞いた。
長男を産んでから5年。
初めて産声を聞く体験をした。

産声をあげなかった長男の出産。
3男坊は大きな声をあげて泣いてた。呼吸して、死に物狂いで泣き叫んでる。

泣いた瞬間に主治医と目が合い、「はい。おめでとう!」と笑顔で言われ、
その瞬間ドバーッて涙が溢れてきて体も震えた。
その震えは間違いなく麻酔の震えではなくこの世で初めてかけがえのない体験をしたからだ。

涙が溢れ震えが止まらず両手も拘束されてるから何もできないけどその場にいたオペナースに肩をさすられた。
彼女も私の涙でもらい泣きしてた。
オペナースにも感情はあるんだなと思った。(失礼)

生命の誕生は人が笑顔になる。
主治医の笑顔にここまで励まされるとは思いもしなかった。

早く産んだとしても決してネガティブな言葉は聞かなかった。
赤ちゃんは小児科の先生がちゃんと見てくれるから大丈夫と。

主治医が心強く感じたのはこの時が初めて。
とにかくとてつもない感動経験をした。

そのあとは淡々とお腹を閉じる作業に入る。
取り出された息子は即座に小児科医に引き渡され処置をされる。
フンギャフンギャと泣いてて大丈夫かなと不安になるが、泣いてることが今の安心材料。

集中力が切れたのか麻酔が効いてるからなのか眠気に襲われる。
私の体はというと、ところどころ癒着があったのかレーザーで焼かれるのが見える。

どこの部分か忘れたが縫うとき助手が研修医と変わった。

主治医にお願いして私の腹を練習台として使ってた。練習台というか実践なのだろう。

息子さえ生存してくれてたら私の体は好きに切り刻んでくれ状態。
心おおらかになりとにかく息子が気になってしょうがなかった。
息子の状態が良ければあとで処置後に見せてくれるとオペナースに言われそれを期待して待ち望んだ。

一体何グラムで生まれてきたのか。
最後にみたエコーでは1860gだった。
頭は下。逆子にもならずに頑張ってお腹で育ってくれた。

終わりかけの時だろうか、小児科医が保育器から取り出した息子を見せてくれた。
頭を触り温もりを感じた。

生きてる。
可愛い。
湯上りのようにほかほかしてる。
小さいけどちゃんと人間としての機能が始まってる。
愛おしくてしょうがない。

さっきまでお腹の中にいたのにもうこの世に誕生した。
不思議な感覚。
そしてやっぱり生命誕生って摩訶不思議な体験だ。

自分が生き物を産むなんてすごいことを成し遂げたんだなって感慨深くなる。

そうこうして息子はNICUに入り私は手術をおえてMFICUに戻ってきた。
夫に「よっ!」って手をあげて夫は安心そうに見守ってくれた。

夫を安心させる任務がまだあるのだ。

ただ麻酔が効いてて朦朧としてる。
眠いというか集中力が散漫してるというか。

ひとまず夫は息子の入院手続きをしにまた事務処理をしに出て行った。

そのあとは意識朦朧で安心したせいもあるのかあまり覚えてないけど夫は帰宅し私は寝れないし覚醒してるので眠剤を処方してもらい寝た。

怒涛の一日が幕を閉じた。

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